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Series of test tubes with a pippette dripping liquid into one.

Immunofluorescence

Overview
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蛍光イメージング技術は、細胞や組織を構造や機能の側面から検討する場合に極めて有用です。免疫組織化学技術と蛍光イメージング技術を組み合わせることで解析能力が格段に増強され、より広範な研究分野への利用や臨床応用が促進されます。蛍光顕微鏡は、生細胞において全オルガネラの可視化を可能にしたことで、細胞生物学分野に革命をもたらしました。免疫組織化学および免疫細胞化学では通常の蛍光イメージング技術に抗原-抗体結合能を組み合わせ、蛍光顕微鏡を使用して細胞や組織の解析を行います。

 

免疫蛍光技術とその応用

免疫蛍光(IF)は強力な免疫染色技術であり、蛍光コンジュゲート抗体を用いて研究対象のタンパク質や様々な分子を標識し、蛍光顕微鏡によって標識されたターゲットを可視化します。IFにより細胞や組織の特定抗原を検出することができ、目的タンパク質の有無、局在、および活性化状態が可視化されます。さらに、IFは免疫反応の解析にも有用です。

 

免疫蛍光の原理と種類

IFは、蛍光分子や蛍光色素が特定波長の光子を吸収(分子特有の吸収スペクトル)して励起状態になり、その後すぐに余剰エネルギーを光子として放出(発光スペクトル)する、という特性を利用しています。放出される光子は低エネルギーのため、発光スペクトルは吸収スペクトルより長波長側にシフトします。蛍光色素は可視光や紫外線によって励起され、蛍光発光は蛍光顕微鏡によって可視化されます。

高い光安定性と蛍光量子収率を有し、励起最大値が400~<700 nmの範囲内にある蛍光色素が市販されています。これらの蛍光色素は細胞を損傷することはなく、生細胞の標識には問題ありません。

 

免疫蛍光では、最初に細胞や組織を固定してから透過処理を行います。試料の免疫染色には、目的抗原を認識する蛍光色素コンジュゲート抗体を用います。その後、染色試料は蛍光顕微鏡によるイメージングで可視化されます。IFは、使用する抗体およびシグナル増強の有無によって直接法と間接法の2種類に大別されます。

 

直接免疫蛍光法

目的タンパク質の免疫染色および検出のために、使用する抗体は1種類(1次抗体)です。蛍光コンジュゲート1次抗体を目的タンパク質に直接結合させ、蛍光顕微鏡を使用して可視化します。

 
Relative absorption and emission spectra.
performance1

直接IF法の利点:

  • 産生動物種を考慮して抗体を選択する必要がなく動物種間の交叉反応を低減
  • 間接IF法より試料調製の工程数が少なく実験時間の節約が可能

 

直接IF法の弱点

  • 2次抗体を用いたシグナル増強が不可
  • 充分な検出感度が得られない可能性
  • 蛍光コンジュゲート1次抗体の種類が限定的
  • 蛍光コンジュゲート2次抗体を用いた検出法より高価

 

間接免疫蛍光法

目的タンパク質の免疫染色および検出のために、2種類の抗体(1次抗体と2次抗体)を使用します。最初に1次抗体を目的タンパク質に結合させ、次に、抗原-1次抗体複合体を識別するために蛍光コンジュゲート2次抗体(1次抗体と異なる動物種反応性)を1次抗体に結合させます。この際、複数の2次抗体を1次抗体に結合させて蛍光シグナルを増強することが可能なため、検出感度を向上させることができます。

 
Diagram showing direct immunofluorescence.
performance1

間接IF法の利点:

  • 1次抗体に複数の2次抗体が結合することでシグナル増強が可能
  • シグナル増強されることで直接IF法より高感度
  • 蛍光コンジュゲート2次抗体の種類が豊富
  • 蛍光コンジュゲート1次抗体を用いた検出法より安価で経済的

 

間接IF法の弱点:

  • 動物反応性が異なる2種類の抗体を必要とするため、動物種による交叉反応リスクが上昇
  • 直接IF法より反応数が多いことにより実験時間が延長
 
Diagram showing direct immunofluorescence.
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IF Microscopy, ICC and IHC
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