T細胞研究

フローサイトメトリーは表現型・機能解析に不可欠なツールです。


Analysis of human blood

T細胞サブセット解析とそのマーカー

分化の過程で、幼若なT前駆細胞は、 生存維持や分化に関わる様々な因子による制御をうけ、T細胞系列へと決定づけられます。T細胞サブセットは、CD4やCD8などの各マーカーの発現により同定することができます。 蛍光標識抗体を用いた基本的な解析では、個々の細胞における標的分子の発現レベルを多様な分化ステージを確認することができます。 また、CCR7, CD62Lや CD69といったようなマーカーも合わせて ることで、活性化の状態や局在を解析することもできます。

さらには、サイトカインやシグナル伝達分子などにより、細胞の様々なイベントや分子機構を解析することで、Th1, Th2, Th17, Treg, Th9各T細胞サブセットの異なる機能を解析することができます。

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ヒト全血におけるT細胞サブセット解析

ブルー/レッド/バイオレットの3レーザー搭載 BD LSRFortessa™フローサイトメーターで10色解析を行った。健常者から採血したヒト全血をBD Pharm Lyse™ lysing bufferで溶血し、V450, V500蛍光色素標識抗体で染色した。1本のチューブで10色解析ができる。

特定の細胞集団を選択し分取する

セルソーターを使用すると細胞を分取できるため、生細胞を増殖、分化誘導などの培養実験に用いることができます。

BDは、高い細胞収率を得るための詳細なプロトコールや抗体パネルといった学術的な情報を提供しています。

マルチカラー解析はこんなに簡単 多項目同時解析のための便利ツール

マルチカラー解析を行う際に、しばしばハードルになるのは、抗体パネルのデザインと蛍光補正、機器設定です。BDは、これらを簡単にする抗体や蛍光補正試薬、抗体パネル作成ツール、学術的内容も含め提供しています。

マルチカラー解析のための便利ツール»

 

主要なT細胞マーカー

細胞のタイプ 細胞障害性 Th1 Th2 Th91 Th17 Tfh2 Treg
主な機能 ウィルス感染細胞の殺傷 感染マクロファージの
殺菌機能活性化、
およびB細胞の抗体産生補助
B細胞の活性化、分化、
クラススイッチを促進
T 細胞増殖、
B細胞によるIgG及びIgE産生を誘導
好中球応答の促進
抗原特異的B細胞の分化
及び抗体産生の制御
免疫応答の抑制的制御
病原微生物 及び外来抗原

ウィルス及び 細胞内細菌

細胞内病原体 寄生虫 寄生虫 真菌及び細胞外細菌 - -
病態形成 移植拒絶 自己免疫疾患 アレルギー、喘息 アレルギー 臓器特異的自己免疫疾患
disease
自己免疫疾患 自己免疫疾患,
腫瘍
細胞外マーカー CD8 CD4, CXCR3 CD4, CCR4, Crth2 (ヒト) CD4 CD4, CCR6 CD4, CXCR5 CD4, CD25
分化に必要なサイトカイン - IFN-γ, IL-2, IL-12, IL-18, IL-27 IL-4, IL-2, IL-33 IL-4, TGF-β TGF-β, IL-6, IL-1, IL-21, IL-23 IL-12, IL-6 TGF-β, IL-12
エフェクターサイトカイン IFN-γ, TNF, LT-α IFN-γ, LT-α, TNF IL-4, IL-5, IL-6, IL-13 IL-9, IL-10 IL-17A, IL-17F, IL-21, IL-22,
IL-26, TNF, CCL20
IL-21 TGF-β, IL-10
転写因子 - T-bet, Stat1, Stat6 GATA3, Stat5, Stat6 GATA3, Smads, Stat6 RORγt, RORα, Stat3 Bcl-6, MAF FoxP3, Smad3, Stat5

細胞を取り巻く環境、分化ステージなどの要因で発現する分子は影響をうけます。主要なサイトカインは太字で示されています。 BD バイオサイエンスでは、特に赤字で示されている試薬を提供しています。

  1. Soroosh P, Doherty TA. Th9 and allergic disease. Immunology. 2009;127:450-458.
  2. Fazilleau N, Mark L, McHeyzer-Williams LJ, McHeyzer-Williams MG. Follicular helper T cells: lineage and location. Immunity. 2009;30:324-335.