制御性T細胞

CD4, CD25, CD127を利用したTregの濃縮

Tregは少数の細胞集団であり、下流の解析には濃縮が必要な時があります。Treg全体またはその亜集団を濃縮するための方法は、いくつかあります。FoxP3は最も重要なTregマーカーであると考えられていますが、細胞内に存在しているいため生細胞Tregの分離に使用することはできません。濃縮は、様々なマーカーを組み合わせて行います。ネガティブセレクションの例に、CD127とCD49dを発現する細胞を除く方法があります。10 CD4+CD25high 細胞集団はポジティブセレクションに使われます。まず、細胞ソーティング前に、磁気ビーズ使用して大まかに不要な細胞集団を除き、次にCD4+, CD25+, CD127-細胞を濃縮します。

CD4, CD25を利用したTregの濃縮

近年、CD25+細胞集団のほとんどがTregと考えられるマウス細胞とは対照的に4,5 、ヒトTregは、ex vivoでCD4+ T細胞の約2‐3%に当たる、CD25high細胞集団のみが、in vitroで抑制活性を示すということが明らかになりました。11,12さらに、CD25low/intermediateである細胞集団は、ex vivoにおいて直接抑制活性を示さないと考えられています。

加えて、CD25発現レベルの定義は、はっきりとしていないため、多くの研究者は最も高いCD25発現レベルの細胞集団のみを選択し、結果として分離されるTreg収量は低いままでした。これらの背景を踏まえ、ヒトTregにしかない細胞表面抗原を特定する研究が進んできています。

CD127を用いた生細胞ヒトTregの細胞表面特性分析と分離

SCD4,CD25,CD127で染色したヒトCD4+Tリンパ球は、生細胞Tregとして分離濃縮でき、その後、培養を行ったり、in vitroのアッセイを行うことが可能です。予め混合された BD Pharmingen™ ヒト制御性T細胞カクテル抗体を使用して細胞を準備し、 CD4+CD25int/high CD127low のゲートを行うと、生細胞Tregの濃縮が簡単かつ短時間で行うことができます。この方法は、CD25high細胞のみのゲーティングに比べ、CD25int/high でソートしたTreg細胞の回収率を2から4倍高める一方、CD25-/intエフェクター細胞の混入を最小限に抑えることができます。

ヒトTreg収量が向上するCD4+ T細胞の前濃縮

ヒトTreg細胞の収量を増す方法に、BD IMag™ 技術によるCD4+細胞の磁気ビーズを利用した濃縮と、CD127によるセルソーティングを組み合わせて行う方法があります。

BD IMag ヒトCD4 Tリンパ球濃縮セット(Cat. No. 557939) は、CD4+T細胞を予め濃縮でき、純度は通常90%以上になります。始めに、CD4+ リンパ球ではないリンパ球を捕えサンプルから磁気的に除去し、濃縮されたCD4集団を作ります。さらに、濃縮した細胞を染色します。(左図)

細胞を、抗ヒトCD4 PerCP (Cat. No. 345770),CD25 FITC (Cat. No. 555431), CD127 PE (Cat. No. 557938)で染色した。濃縮した細胞は、BD FACSAria™ セルソーターでソーティングした。詳細なプロトコールと推奨するゲーティングについては、bdbiosciences.com/treg をご覧下さい。