細胞内フローサイトメトリー

フローサイトメトリーでは、ヘテロな細胞集団における転写因子解析が可能です。

単一細胞レベルでの、複数タンパク同時解析により、時系列変化や分化段階の特徴を捉えることができます。様々なマーカーの相対的な発現レベルの情報とともに特定の細胞集団の絶対数なども得ることができます。


細胞内サイトカイン染色と同様に、転写因子の検出には固定と膜透過処理を行います。 転写因子は核内に位置していたりやDNA等に結合していることがあるため、一般的にはエピトープによって推奨される細胞調製や染色法が異なります。

BDのTranscription Factor Buffer Setは、様々な転写因子やサイトカインの同時解析に最適なバッファーです。細胞質内及び核内のタンパク検出に最適化されているため、 他の転写因子には適応することが難しい緩衝系を必要とする転写因子FoxP3にも対応しています。転写因子、多くの細胞表面マーカー及びサイトカインにも使用することができます。


ヒト制御性T細胞における細胞内マーカー解析

Transcription factor buffer setを用いたCD4 FITC, CD25 Brilliant Violet 421, 及び CD127 Alexa Fluor® 647,FoxP3 PE-CF594によるヒト制御性T細胞解析

ヒト制御性T細胞における細胞内マーカー解析

ヒトPBMCは、細胞表面マーカー特異抗体を用いて染色を行った。(CD4 FITC, CD25 Brilliant Violet 421, 及び CD127 Alexa Fluor® 647)洗浄後、細胞はBD Pharmingen transcription factor buffer setを用いて固定膜透過処理を行い、細胞内マーカーFoxP3 PE-CF594抗体で染色し、BD FACSVerse フローサイトメーターで測定した。Tregは (青色) 、CD4+ CD25high CD127dim FoxP3+ でゲーティングを行った。


幹細胞研究に最適なキット

BD Stemflow™ シリーズ は、heterogeneous な幹細胞における、多分化能や分化状態の特性をフローサイトメーターによって解析するためのキットです。
高い再現性と実験効率を得るために、試薬・検証されたプロトコール及び解析ツールをまとめたReady-to-use キットにしました。幹細胞の主要な細胞表面マーカーや多能性の維持に関与する転写因子を検出でき、さらには、特定の抗体を追加して、研究目的に柔軟に対応できる構成になっています。
キットには、Ready-to-use の抗体に加え細胞調製試薬、各々の解析に必要に応じて補正ビーズ・標準プロトコール及び解析ガイドラインなどが含まれています。

  • ヒト及びマウス多能性幹細胞転写因子解析キット(Cat. No. 560589. 560585)
  • ヒト神経系細胞解析キット (Cat. No. 561526)
  • ヒト内胚葉分化解析キット(Cat. No. 562496))

H9 ヒト胚性幹細胞による内胚葉分化解析

BD Stemflow human definitive and pancreatic endoderm analysis kit及び CD184 PEを用いた内胚葉分化解析。H9 ヒト胚性幹細胞(hESC)からプロトコールに従って分化させた細胞を用いた。

H9 ヒト胚性幹細胞による内胚葉分化解析

H9 ヒト胚性幹細胞(hESC) (WiCell, Madison, WI)はD’Amour et al.6 のプロトコールに従い3日間で 内胚葉へ分化させた。分化した細胞は BD Stemflow human definitive and pancreatic endoderm analysis kit及び CD184 PEを用いBD™ LSR II フローサイトメーターで測定した。 分化した細胞では、多能性マーカーNanogの発現は減少し、 内胚葉マーカーSox17 (緑)とCD184の発現は増加した。


1 Birzele F, Fauti T, Stahl H, et al. Next-generation insights into regulatory T cells: expression profiling and FoxP3 occupancy in Human. Nucleic Acids Res. 2011;39:7946-7960.

2 Beyer M, Thabet Y, Müller RU, et al. Repression of the genome organizer SATB1 in regulatory T cells is required for suppressive function and inhibition of effector differentiation. Nat Immunol. 2011;12:898-907.

3 Wang P, McKnight KD, Wong DJ, et al. A molecular signature for purified definitive endoderm guides differentiation and isolation of endoderm from mouse and human embryonic stem cells. Stem Cells Dev. 2012;2:2273-2287.

4 Takayama K, Inamura M, Kawabata K, et al. Efficient and directive generation of two distinct endoderm lineages from human ESCs and iPSCs by differentiation stage-specific SOX17 transduction. PLoS One. 2011;6:e21780.

5 Murry CE, Keller G. Differentiation of embryonic stem cells to clinically relevant populations: lessons from embryonic development. Cell. 2008;132:661-680.

6 D’Amour KA, Agulnick AD, Eliazer S, Kelly OG, Kroon E, Baetge EE. Efficient differentiation of human embryonic stem cells to definitive endoderm. Nat Biotechnol. 2005; 23:1534-1541.