細胞内フローサイトメトリー

フローサイトメトリーで、ヘテロジニアスな細胞集団の様々なシグナル伝達解析が可能です。

細胞表面マーカーと組み合わせて解析を行えるため、ウェスタンブロットのようなライセートを用いる手法と異なりヘテロな細胞集団でのシグナル伝達反応を測定することができます。 このため、小規模な細胞集団の中の強力なリン酸化反応なのか、それよりは大きな集団の中での微弱なリン酸化反応なのか区別することができます。

また、全血のような複雑な細胞混合物が含まれるサンプルにも対応しています。

さらには、レアポピュレーションや事前濃縮していない細胞集団も解析できるため、貴重なサンプルを有効活用でき、実験に従事する時間を短縮、コストを抑えることができます。


BD Phosflow™ 製品は、膜固定・透過処理剤と蛍光標識抗体の組合せについての検証をおこなっており、最適化されています。

特異的なリン酸化エピトープを検出するには、タンパクのリン酸化状態を維持するよう固定し、細胞内で抗体が標的タンパクと結合するよう膜透過処理を行います。タンパクのリン酸化は、本来一過性のものであり、フォスファターゼによって強く制御されています。したがって、適切なタイムポイントでの刺激と、フォスファターゼの迅速な不活化が必要であり、フローサイトメトリー解析ではリン酸化エピトープを維持するために迅速に固定を行います。 もう一つ重要なのは、リン酸化タンパクの発現量です。特に、発現量が低く単一細胞レベルで検出することが難しい場合、あるいは、目的とする部位が不完全なリン酸化を示す場合などは困難な場合があります。このため、BDでは、高品質であるとともに、感度を上げる明るい色素をを提供し、更なる改善に努めています。


TregのIL-2刺激に対する感受性

ヒトPBMCをIL-2で刺激後、細胞表面染色、固定膜透過処理、細胞内染色し、解析を行った。他のT細胞と比較してTregのリン酸化Stat5は低濃度IL-2領域で反応を示している。

TregのIL-2刺激に対する感受性

ヒトPBMCは、刺激後、ヒトCD127 Alexa Fluor® 647抗体で染色を行った。刺激は、ヒトリコンビナントIL-2を用い、濃度を変えて( 0-, 0.01-, 0.1-, 1-, 10-, 100-ng/mL)行った。 BD Cytofix fixation bufferで膜固定、BD Phosflow perm buffer IIIで膜透過処理を行い、Stat5 (pY694), CD4, CD8, CD25に対する蛍光標識抗体で染色した。検体はBD LSRFortessa™ ローサイトメーターを用いて測定し、 データはCytobank softwareで解析を行った。CD4 T細胞サブセットを示している。他のT細胞と比較してTregのリン酸化Stat5は低濃度IL-2領域で反応を示している。


BD バイオサイエンスは、様々なシグナル伝達の解析を行うために、細胞表面と細胞内抗原に対する抗体を、複数の条件や緩衝系、染色プロトコルで検証し本ウェブサイトに情報を蓄積しています。

また、使い易いReady to useのキット製品もご提供しています。
B細胞、T細胞、単球、NK細胞をヒト全血から解析する、Human monocyte/NK cell activation キット(Cat. No. 562089)とCD4 T細胞CD8T細胞解析用のHuman T-cell activation キット (Cat. No. 560750)をご用意しています。

キット製品には、以下の製品が含まれています。

  • 細胞表面マーカーに対する蛍光標識抗体カクテル
  • リン酸化タンパクに対する蛍光標識抗体
  • 最適なバッファー類
  • 最適なバッファー類
  • 陽性コントロール及び陰性コントロール細胞
  • プロトコル

ヒト白血球サブセットにおけるIL-4刺激に対するStat5 及びStat6シグナル伝達解析例

ヒト全血をIL-4で刺激後、BD Phosflow human monocyte/NK cell activation kitを用いて固定膜透過処理及び染色を行った。IL-4刺激に対するStat6 (pY641)及びStat5 (pY694)のリン酸化解析では、TBMNKのすべてのサブセットにおいてStat6のリン酸化が見られたが、Stat5についてはNK細胞を除くTBM細胞サブセットでリン酸化が観察された。

ヒト白血球サブセットにおけるIL-4刺激に対するStat5 及びStat6シグナル伝達解析例

ヒト全血を ヒトリコンビナントIL-4で刺激後、BD Phosflow human monocyte/NK cell activation kitを用いて固定膜透過処理及び染色を行った。検体は BD™ LSR II フローサイトメーターを用いて測定し、 データはCytobank softwareで解析を行った。データは、白血球サブセットを示す。IL-4刺激に対するStat6 (pY641)及びStat5 (pY694)のリン酸化解析では、TBMNKのすべてのサブセットにおいてStat6のリン酸化が見られたが、Stat5についてはNK細胞を除くTBM細胞サブセットでリン酸化が観察された。


1 Szabo SJ, Sullivan BM, Stemmann C, Satoskar AR, Sleckman BP, Glimcher LH. Distinct effects of T-bet in TH1 lineage commitment and IFN-gamma production in CD4 and CD8 T cells. Science. 2002;295:338-342.

2 Intlekofer AM, Takemoto N, Wherry EJ, et al. Effector and memory CD8+ T cell fate coupled by T-bet and eomesodermin. Nat Immunol. 2005;6:1236-1244.