B細胞研究

B細胞の活性化や分化は、転写因子やリン酸化シグナルタンパク、サイトカインなど細胞内の様々な変化を伴います。

Basic principles of intracellular staining - Main

細胞内染色の基本原理

複数の細胞内タンパクを検出するには異なる条件が必要とされる場合もありますが、基本的な原理は同じです。すなわち、細胞は、固定・膜透過処理 (破線が膜を表しています。)を行い, 蛍光標識抗体で染色しフローサイトメトリーにより解析を行います。 分泌タンパクの測定では、タンパク分泌阻害剤で初めに処理をし細胞内に目的のタンパクを貯留します。


マウスリンパ節細胞におけるBcl-6発現
マウスリンパ節細胞におけるBcl-6発現

マウスリンパ節細胞は、抗 CD45R/B220、CD4、IgD、CD95で染色し、BD Pharmingen™ transcription factor buffer setで固定・膜透過処理を行い、さらに抗Bcl-6 Alexa Fluor® 488で染色を行った。測定はBD™ LSR II フローサイトメーターで行った。 Bcl-6 の発現は、胚中心B細胞においてみとめられる。(CD4B200+IgDloCD95hi の表現型を用いて同定した。)

細胞内タンパクの検出

細胞内のフローサイトメトリーにより、様々な細胞の機能やシグナル伝達の情報が一度に得ることができます。なお、B細胞の各サブセットを特徴づける細胞表面マーカーと、サイトカインや転写因子をはじめとする細胞内マーカーを組み合わせることで表現型を同定することができます。 WBなどの従来法と異なり、複数のマーカーを組み合わせ一度に解析を行うことができるため、 データ収集時間が短縮され、貴重なサンプルを節約できます。

細胞内フローサイトメトリーの ツール-最適化された抗体やバッファー

細胞表面染色は標準的な手法が確立されている一方で、細胞内染色は、タンパクの生物学的な特徴に左右されます。 したがって、細胞内での位置、他の分子との関係、安定性の違いによって、推奨される細胞調製や染色法が異なります。 BD は様々なキット、バッファー、プロトコールを提供しています。また、蛍光標識抗体を様々なバッファーや条件でテストしているため、研究に従事する時間やコストを削減することができます。

ヒト細胞におけるリン酸化mTOR発現解析
ヒト細胞におけるリン酸化mTOR発現解析

ヒト末梢Bリンパ球をCpG ODN2395で刺激後、BD Cytofix™ fixation butterで固定、BD Phosflow™ perm buffer IIIで膜透過処理し、抗mTOR (pS2448) PE及び抗CD20 Alexa Fluor® 647、アイソタイプコントロール抗体で染織を行った。サンプルはBD FACSCanto™ IIフローサイトメーターで測定した。

転写因子の検出

BD Pharmingen™ transcription factor bufferは転写因子サイトカイン同時解析用バッファーで、細胞を適切に固定・膜透過処理することができ様々な核内エピトープを測定することができます。また、細胞表面マーカーとの組合せにも最適です。

BD は、濾胞B細胞やGC B細胞で発現しているOct-2, Pax-5、増殖時GC B細胞で発現しているBcl-6、形質細胞で発現しているBlimp-1,XPB-1sなどB細胞関連転写因子の抗体を広く取り揃えています.

活性化マウス脾臓細胞におけるBlimp-1発現
活性化マウス脾臓細胞におけるBlimp-1発現

B6 マウス脾臓細胞は、LPS存在下で3日間活性化させ、BD Pharmingen transcription factor buffer setを用いて固定膜透過を行った。また、抗CD45R/B220 PE及び抗Blimp-1 Alexa Fluor® 647 とそれらに対するアイソタイプコントロール抗体で染色を行い、BD FACSCanto IIフローサイトメーターで測定した。

リン酸化タンパクの検出

BD Phosflow™抗体は、リン酸化エピトープに対して特異的な抗体です。また、これらの抗体は、フローサイトメトリーで検出できるようバリデーションされており、膜固定・透過処理剤との組み合わせが検証されています。BD Phosflow™ perm buffer III は、多くのリン酸化エピトープの検出に最適な膜透過剤ですが、その他にも実験系に合わせたバッファーを揃えています。

BD Phosflow抗体は、B細胞の分化や活性化に関するシグナル伝達経路の解析に有用です。例えば、phospho-Akt, phospho-Btk, phospho-Syk, phospho-BLNK, phospho-CD20/ BL-CAM, phospho-IKKγ, phospho-NFκB, phospho-mTORなどをご用意しています。

CpG刺激したヒトPBMCにおけるXBP-1s発現解析
CpG刺激したヒトPBMCにおけるXBP-1s発現解析

ヒトPBMCをCpGで刺激後、FVS450(死細胞除去試薬)で処理し、BD Pharmingen transcription factor buffer setを用いて固定・膜透過処理を行った。さらに、anti-CD20 PerCP-Cy™5.5、anti-XBP-1s PE及びアイソタイプコントロール抗体で染色し、BD FACSCanto IIフローサイトメータでー測定した。

サイトカインの検出

サイトカインは典型的な分泌タンパクなので、細胞内タンパク輸送阻害剤を使用して細胞内に貯留させます。 その後、緩やかな固定膜透過を行い測定します。細胞内フローサイトメトリーによる、活性化細胞におけるサイトカイン産生能の解析は、非常に簡単で、標準的な手法が確立されています。さらには、転写因子などとも同時に測定することも可能ですので、各細胞サブセットの分化解析もおこなうことができます。

BDは、サイトカインと細胞表面マーカーの検出を簡単に行うためのキットやバッファー、豊富な抗体製品ラインをご提供しています。特に抗体に関しては、様々な条件、バッファーに対応する、細胞表面マーカーやサイトカインに対する蛍光標識抗体をご用意しております。例えば、BregやBe-1, Be-2といった細胞が分泌するサイトカインに対する抗体も取り揃えております。また、BD Cytofix/Cytoperm bufferはサイトカイン産生能の解析においては、数多くの文献で引用されている実績があります。



Alexa Fluor® is a registered trademark of Life Technologies Corporation.

Cy™ is a trademark of GE Healthcare. Cy™ dyes are subject to proprietary rights of GE Healthcare and Carnegie Mellon University, and are made and sold under license from GE Healthcare only for research and in vitro diagnostic use. Any other use requires a commercial sublicense from GE Healthcare, 800 Centennial Avenue, Piscataway, NJ 08855-1327, USA.