細胞周期&増殖/アポトーシス

組織におけるホメオスタシスの重要性

傷害を受けたり、必要なくなった細胞は、胚発生や組織のホメオスタシス維持において起こる正常な生理的プロセスであるアポトーシスまたはプログラム細胞死を起こします。


アポトーシスは、細胞再生あるいは異常な細胞成長をコントロールするために、細胞に自己破壊のシグナルを送る組織化されたプロセスです。壊死は組織が傷害を受けた結果起こり、傷害を受けた細胞とその周囲の細胞の両方を失うのに対して、アポトーシスは、傷害を受けた細胞の秩序ある死として制御しています。

アポトーシスのプロセスは、ある種の形態学的特徴を有します。それらは、細胞膜の変化(膜対称性の喪失、膜接着の喪失など)、細胞質と核の凝縮、タンパクの切断、およびDNAのヌクレオソーム間切断などを含みます。プロセスの最終段階で、死につつある細胞は「アポトーシス小体」へと断片化した状態になり、その結果周囲の細胞に有意な炎症性傷害を及ぼすことなく、食細胞によって除去されます。

しかし、ある種の細胞はアポトーシスに特有の特徴を示しません。この場合、細胞死のメカニズムを確認するには、アポトーシスの複数の側面を解析します。

アポトーシス-プログラム細胞死研究の手法・技術

この多様な研究をサポートするために、BD バイオサイエンスは、アポトーシスの各段階を解析するツールおよび技術を提供いたします。フローサイトメトリー、バイオイメージング、顕微鏡(生細胞および固定細胞の分析)から、ELISA、IHC、ウェスタンブロット、蛍光分光分析に至るまで、多彩な方法を提供いたします。

Apoptosis Analysis Cell Death Annexin VPE - Image

Annexin V-アポトーシスシグナル伝達の主要タンパク

細胞膜の変化は、生細胞で検出されるアポトーシスプロセスの最初の特徴の1つです。通常は細胞膜の細胞質側に位置するフォスファチジルセリン(PS)の存在によって検出することが出来ます。アポトーシスの間、PSは細胞膜の外葉に移動し、カルシウム存在下、蛍光色素でラベルしたAnnexin Vに結合することにより、フローサイトメトリーや細胞イメージングによって検出することができます。

細胞膜が損傷すると細胞内Annexin Vも露出されるので、死細胞を除外するため、アポトーシスを起こした細胞と既に死んでいる細胞を区別する、7-AAD等の細胞膜不透過性染色剤が一般的に用いられます。Annexin Vで染まった細胞集団は、アポトーシスを起こした細胞集団を表しています。

Annexin V -V450によるアポトーシス、壊死、および細胞死のモニター

Annexin V -BD Horizon V450によって、低用量のセツキシマブターゲット化金ナノパーティクルで処理した膵がん細胞株のラジオ波(RF)照射量依存のアポトーシス、壊死、および細胞死をモニターした。RF域出力が増すにつれて、温度が上昇し、アポトーシス(右下部)から明らかな壊死(左上部)へのシフトが認められる。