幹細胞研究

LT-HSCのゲーティング戦略
LT-HSCのゲーティング戦略
凍結ヒト臍帯血単核球(Stem Cell Technologies社)を、BD IMag™ human lineage cell depletion set(Cat. No. 560030)を使って濃縮し、抗体で染色し、BD LSRFortessa™ フローサイトメーターで分取および解析を行った。A. 始めに、デブリスを除去するために、散乱光に基づいてゲートした。 B. 次に、lineage-陰性 (CD2, CD3, CD4, CD7, CD8, CD10, CD11b, CD14, CD19, CD20, CD56, CD235a) の生細胞を、生死判別試薬7-AADとBD Pharmingen™ human lineage cocktail 4 キット(Cat. No. 562722)を用いてゲートした。さらに、 濃縮したLT-HSC集団を同定するため、 (C)CD34+CD38でゲート後; (D) CD90+CD45RA(展開したゲート) ; 最後に(E) CD49f+でゲーティングした。 これにより、高濃縮したLT-HSC集団を分取することができた。なお、細胞表面マーカーの組合せについては、(F)でゲーティングヒエラルキーとしてまとめた。
胚体内胚葉分化における転写因子の変化
胚体内胚葉分化における転写因子の変化
H9 ヒト胚性幹細胞(hESCs) (WiCell, Madison, WI) は、Cell) 、 D’Amour, et al2 のプロトコールに従い 内胚葉へ分化させた。分化した細胞は BD Stemflow™ human definitive and pancreatic endoderm analysis キット(Cat. No. 562496)を用いBD™LSRFortessa™ フローサイトメーターで測定した。 胚性幹細胞(A) は、胚体内胚葉(B)へ分化するにつれ、 Sox17及びFoxA2の発現強度が高くなる一方、Nanogは低くなることが示される。
神経系細胞分化における細胞内および表面マーカーの変化
神経系細胞分化における細胞内および表面マーカーの変化
無血清胚様体(SFEB)法によってH9 hESC由来NSCをニューロンおよびグリアに分化させ、BD Stemflow™ human neural lineage analysis キット (Cat. No. 561526)を使用して、BD LSRFortessaフローサイトメーターで解析した。A.分化が進むにつれ、Nestin発現は低下し、DCXの発現レベルが上昇した。B. Nestin+ 細胞は、時間と共にCD44とNestinを共発現するグリア細胞の様相を示した。
神経幹細胞およびニューロンの特性評価と濃縮のためのスクリーニング
神経幹細胞およびニューロンの特性評価と濃縮のためのスクリーニング
A. H9 hESCs は、SFEB法1 により誘導し、BD Lyoplate™ human cell surface marker screening panel (Cat. No. 560747)を用いて、ヘテロな神経系細胞培養の細胞表面抗原表現型の同定を行った。 BD™ LSR II フローサイトメーターで測定した。候補のマーカーをさらに確認し同定後、高純度NSCを得るためにBD FACSAria™ II セルソーターでソーティングを行った。NSC細胞表面マーカーの表現型は、 CD184+CD44 CD271CD24+CD15midを用いた。
神経幹細胞およびニューロンの特性評価と濃縮のためのスクリーニング
神経幹細胞およびニューロンの特性評価と濃縮のためのスクリーニング
B. NSCを混合培養でニューロンとグリアに分化させ、ニューロンの表面マーカー表現型同定のため、同じパネルを使ってスクリーニングした。ニューロンの形態学的な特徴を捉えることができ、特異的マーカーを共染色できることから、イメージングスクリーンを用いた。候補のマーカーをフローサイトメトリーで検証し、CD44 CD184CD24+CD15low のソーティングプロファイルを、ニューロンの精製に使用した。1
ソーティング後H9 hESCの生存解析
ソーティング後H9 hESCの生存解析

多能性が維持された H9 胚性幹細胞 (TRA-1-81+, SSEA-3+, SSEA-1-) を培養細胞から分取した。BD Stemflow™ Human Pluripotent Stem Cell Sorting and Analysis Kit (Cat. No. 560461)を用いBD FACSAria™ II セルソーターで解析し分取した。

A) BD™ CompBead Plus microparticlesで調整した細胞の散乱特性のプロット図を示す。2つのマーカーで同定される細胞集団を示す。

ソーティング後H9 hESCの生存解析
ソーティング後H9 hESCの生存解析

多能性が維持された H9 胚性幹細胞 (TRA-1-81+, SSEA-3+, SSEA-1-) を培養細胞から分取した。BD Stemflow™ Human Pluripotent Stem Cell Sorting and Analysis Kit (Cat. No. 560461)を用いBD FACSAria™ II セルソーターで解析し分取した。

B) 細胞の生存評価するため、 多能性が維持されている細胞はソーティング後培養し、明視野像で核型異常を評価した。分取した細胞は、生存が維持されており正常な核型を示した。

ソーティング後H9 hESCの生存解析
ソーティング後H9 hESCの生存解析

多能性が維持された H9 胚性幹細胞 (TRA-1-81+, SSEA-3+, SSEA-1-) を培養細胞から分取した。BD Stemflow™ Human Pluripotent Stem Cell Sorting and Analysis Kit (Cat. No. 560461)を用いBD FACSAria™ II セルソーターで解析し分取した。

C) 細胞の生存評価するため、 多能性が維持されている細胞はソーティング後培養し、明視野像で核型異常を評価した。分取した細胞は、生存が維持されており正常な核型を示した。

ソーティング後H9 hESCの多能性解析
ソーティング後H9 hESCの多能性解析

多能性が維持された H9 胚性幹細胞 (TRA-1-81+, SSEA-3+, SSEA-1-) を培養細胞から分取した。BD Stemflow™ Human Pluripotent Stem Cell Sorting and Analysis Kit (Cat. No. 560461)を用いBD FACSAria™ II セルソーターで解析し分取した。

A) 多能性を示す主要なマーカー(SSEA-4 Alexa Fluor® 647 (Cat. No. 560219) は緑色、 Oct3/4 Alexa Fluor® 555 (Cat. No. 560306)は黄色、SSEA-1 Alexa Fluor® 488 (Cat. No. 560172)は赤色で示される)を BD Pathway™ bioimagerにて測定を行った。

ソーティング後H9 hESCの多能性解析
ソーティング後H9 hESCの多能性解析

分取した細胞は多能性マーカーを発現している。 分化していないOct3/4+SSEA-4+細胞は93.8%, SSEA-4+SSEA-1 細胞は95.3% の割合を示した。

BD Matrigel matrixを用いhESCを培養したバイオイメージング解析
BD Matrigel matrixを用いhESCを培養したバイオイメージング解析

H9 hESCは、mTeSR™1 メディウム にてBD Matrigel hESC-qualified matrix (Cat. No. 354277)をコートしたBD Falcon™ 96-well イメージングプレート (Cat. No.353219)で培養を行った。 細胞は4% パラホルムアルデヒドで固定し、続いてBD Perm/Wash™ buffer (Cat.No. 554723)置換した。培養細胞の染色は以下の抗体で行った。 Sox2 Alexa Fluor® 647 (Cat. No. 560302)は黄色、Oct3/4 Alexa Fluor® 555 (Cat. No. 560306)は赤色、SSEA-4 Alexa Fluor® 488 (Cat. No. 560308)は緑色で示される。細胞の核は、Hoechst 33342を用いて共染色し、青色で示される。細胞は、BD Pathway™ 435 bioimagerで測定し、対物10xで観察した。


参考文献

1. Yuan SH, Martin J, Elia J, et al. Cell surface marker signatures for the isolation of neural stem cells, glia and neurons derived from human pluripotent stem cells. PLoS One. 2011;6:e17540.

2. D’Amour KA, Agulnick AD, Eliazer S, Kelly OG, Kroon E, Baetge EE. Efficient differentiation of human embryonic stem cells to definitive endoderm. Nat Biotechnol. 2005;23:1534-1541.